料理開拓人・堀田祐介さんってご存じでしょうか?
「食べることは生きること 生きることは暮らすこと」を信条に、堀田さんが共感・感銘した食材や生産者さんの想いを世に広めるべく、ベーカリー・カフェ・ケータリング・イベントといったさまざまな場を通じて新しい“食”の提案活動をされている方です。
調理音や食に関わる言葉を音楽にのせた「EAT BEAT!」を一回聴くと、堀田さんのしたいことや世界観がパッと伝わってくると思います→
そんな食のクリエイター堀田さんが監修するベーカリーカフェが、大阪・福島にある「foodscape!(フードスケープ)」。
どんなパンが並んでいるのでしょうか♪
生産者さんの顔が見えるパン
JR「福島駅」を降りてなにわ筋を南へ。国道2号線沿いを西梅田方面に3分ぐらい歩いて白いレンガのお店が見えてきたら、そこが「foodscape!(フードスケープ)」です!
お店は2階建てで、1階はパンの販売スペースがメイン、2階はイートインスペースがメインになっています。
「farm to bakery」をコンセプトに、堀田さんとつながりのある生産者さんから取り寄せるこだわりの食材などを使い、お店の工房でひとつひとつ丁寧にパンを焼き上げています。
木製の平台と棚に並べられたパンの数々。
40種くらいあるでしょうか。
どれもおいしそうで、なかなか選びきれません!
そこで今回は、店長里井さんにおススメのパンを教えてもらいました♫
甘酒のレーズンクリチ 210円(税込)
酒粕と甘酒を練り込んだ生地に、有機レーズンとクリームチーズをプラスした「甘酒のレーズンクリチ」。
里井さん:「日本酒で有名な『七本槍』って知ってますか?このパンに使ってる酒粕は、そのお酒を造る冨田酒造さんから取り寄せています。そのままでもおいしいし、トーストかけるとよりおいしくなりますよ!」
フワっとしたやさしい口当たりの生地。
舌の上に置くと、クリームチーズの酸味とレーズンの甘味がなめらかに合わさっていきます。
生地が体温になじんでいくと、パンの奥の方から日本酒由来の芳香が静かに広がり始めます。
このかすかな香りが、パン全体の印象を軽く、そして華やかにしている感じがします。
生地だけ楽しみたい場合は「甘酒パン」(190円税込)の用意も◎
お店の壁に、冨田酒造さんのことを詳しく説明したこんなPOPが貼ってあります。ぜひ読んでみてくださいね♪
きなこもちもちまる 220円(税込)
和素材を使用したパンだと、こちらの「きなこもちもちまる」もおすすめだそう。
湯種製法で作るモチモチの生地を小さく丸め、上からバターを塗り、グラニュー糖ときなこを振りかけて仕上げてあります。
ちぎって分けながら食べられるとことも素敵。
安納芋フランス 140円(税込)
鹿児島県・種子島産の安納芋をフランスパン生地で包み、ゴマをまぶして仕上げた「安納芋フランス」。
中には甘みたっぷりの安納芋がたっぷり!
パン・オ・ショコラ 220円(税込)
里井さん:「滋賀県のみたて農園さんの米粉を生地に練り込んでいます。どのパンもオススメなんですけど、このパンはほんとオススメ。軽く持っただけで表面がバリバリって割れるので、袋に包む時に気を遣います^^」
カットすると、くっきりとした明快な音で外側の層が割れます。
内側の層はうっすら境を作る程度に仕上げてあって、食感はデニッシュとブリオッシュの間くらいの感じ。
中に巻き込んであるフランス産チョコレートは甘さ抑えめで、ビターな味わいがクセになりそう。
マリトッツォ いちご 400円(税込)
バターと卵をふんだんに使用したブリオッシュ生地に、マスカルポーネと生クリームを合わせた特製クリームをサンド。
アクセントには甘酸っぱくてジューシーなイチゴをトッピング。
里井さん:「自分のお店だからっていうんじゃなくて、ここのブリオッシュってめっちゃ好きで。マリトッツオは結構大きいんだけど、思ったより軽く食べれちゃう。お客さんにどんなパンか聞かれて説明しながら、自分が食べたくなったりしてます(笑)」
オリーブアンショア 190円(税込)
里井さん:「これもむっちゃ人気。フランスパン生地でオリーブをまるごと3つ包んでます。オリーブの中にはアンチョビが入ってて、ワインなんかのおつまみにもぴったりな味になってます」
いいですね!赤と白、どっちが合いそうですか?
里井さん:「僕は白が合うと思う!なんでかいうと赤飲めないからなんだけど(笑)」
なるほど!(笑)
カットするとこんな感じ。枝豆の房と同じ感じだぁ~。
ベーコンエピ 260円(税込)
フランスパン生地に、鳥取大山町のベーコンを巻き込んで焼いた「ベーコンエピ」。
表面に振ったケシの実が食感のアクセント。
里井さん:「ベーコンが主役のパン!ベーコンに生地が絡まってる感じ^^」
きのこと野菜のガレット 270円(税込)
平らに広げた湯種生地にトマトソースを塗り、きのこや季節の野菜をトッピング。
さらにチーズをのせてこんがり焼き上げた「きのこと野菜のガレット」。
パン飲みによさそう♪
しそ明太 220円
モチっとした湯種生地に、明太子とシソの葉を包んだ「しそ明太」。
里井さん:「近所のサラーリーマンさんに勧めてたら、けっこう買ってくれるようになって。おいしいんで、人気商品に育てようとひそかに広めてます」
湯種生地の心地いい弾力のあとに、しその爽やかな香りが広がります。
咀嚼のたびにプチプチとリズミカルに鳴る明太子。
余韻にはほわりと唐辛子の辛みが残ります。
花藻塩パン 120円(税込)
湯種生地にバターを巻き、三日月型に成形した「花藻塩パン」。
アクセントに振る花藻塩は、瀬戸内海の旨味とミネラルがたっぷり。
里井さん:「週末は1日に2回焼くくらいよく出ます。外側はサクッとしていて、中はもっちり!リピーターさんが結構ついてます」
国産バゲット ハーフ 130円(税込)
北海道産の小麦を100%使用したバゲット。
カットなしのハーフサイズがあるのもうれしい♫
里井さん:「この近くのレストランさんで使ってもらってます。ランチにうちのバゲット使い始めてから、ライスより断然バゲットが出るようになった!って話してくれたお客さんもいてます」
こんな感じに上下で切り分けて、軽くトースターにかけてバターを塗るのが里井さんおススメの食べ方。
それにしても気泡の作る模様が美しいです。
酵母が繰り返した呼吸の痕跡。
そこに生き物が存在していたことの証。
静かに水を蓄えた生地の断面を触ると、その呼吸のリズムがどんなふうだったか、なんとなく伝わってくる感じがします。
ホッとリラックスできるイートインスペース
画像は1階のイートインスペース。
壁面のペイティングは、美術作家・植田志保さんのものだそう。
淡く明るい色彩。窓から差し込む自然光を受け、描かれた葉がよろこんでいるように見えます。
おいしいコーヒーと一緒に♫
「foodscape!(フードスケープ)」では、パンだけでなくこだわりのドリンクも楽しめます◎
コーヒースタンドが併設されているので、ちょっと立ち寄ってコーヒーだけテイクアウト!ということも気軽にできますよ^^
お客さまへひと言メッセージ!
里井さん:「フードスケープはいろんなパンがありますが、どれもオススメです。
まだお店に来たことのない方はぜひ一度お越しください!」
「foodscape!(フードスケープ)」のアイデアと想いの詰まったパンがあれば、きっと素敵な時間が過ごせるはずです♪
(※価格は2021年6月時点のテイクアウト価格です)