ロンドン・ナショナル・ギャラリー展が、2020年11月3日から2021年1月31日まで期間限定で大阪・中之島の「国立国際美術館」にて開催されています。
新型コロナウイルスの影響により延期とされていましたが、やっと大阪にやってきました。
本展は消毒液の設置、口頭ではなくボードでの案内など、しっかりとした感染症対策が実施されています。
また、入場は日時指定制となっており、チケット購入時に入場時間枠を選ぶシステムとなっています。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーとは?
ロンドン中心部、トラファルガー広場に面して建つ世界屈指の美の殿堂、ロンドン・ナショナル・ギャラリー。
1824年に設立されました。
多くのヨーロッパの美術館とは異なり王室の収集を母体とせず、市民の手で市民のために形成されたことに最大の特徴があります。
コレクションは英国を含む幅広い地域と時代のヨーロッパ絵画を網羅し、13世紀後半から20世紀初頭までの名品約2300点を所蔵しています。
年間の来場者は600万人を超え、世界の美術館・博物館のトップ10に入ります。
最初で最後かもしれない日本での開催
同館は作品の貸し出しに極めて厳しく、英国外で所蔵作品展が開かれたことは一度もありませんでした。
本展は、200年近い歴史において初の大規模な所蔵作品展となり、作品全てが初来日となる奇跡の展覧会です。
この機会を逃すと、二度と日本ではお目にかかれないかもしれません!
緊張感と重厚感に包まれた展示室
室内はピンとした緊張感が張り詰めています。
貴重な展覧会だと知ると、見逃してたまるものかという闘志を燃やしてしまいます。
7つに分けられた章構成となっており、その時代の背景や流行った絵画など、歴史を辿りながら楽しむことができます。
いくつか作品をご紹介します。
乱雑に置かれた食器やロブスター、テーブルクロスですがその一つ一つをじっくり見てみると、テーブルクロスの光沢がまるで本物のようであったり、グラスに光が反射していたりと、高度な技術が詰め込まれています。
置かれているものなどから判断すると、社会的地位の高かった人の食事風景なのでしょうか。
写真では伝わりにくいかもしれませんが、女性が来ている青いドレスがひときわ目を引きます。
この鮮やかで美しい青は「フェルメール・ブルー」と呼ばれており、ラピスラズリという鉱石が原料だそうです。
「真珠の耳飾りの少女」など、他のフェルメールの作品でも使われているようです。
どちらも差し込む太陽の光が美しく印象的です。
ですが描かれ方には違いがあり、見比べてみるのも良いかもしれませんね。
最後に待ち構えるゴッホの「ひまわり」
本展の目玉ということもあり、やはり人が途切れることはありません。
来場者の方は、次いつ見られるかわからない作品を目に焼き付けておこうという姿勢で、食い入るように見ていました。
「ひまわり」はぜひ実際に足を運んでご自身の目で見てみてください。
思わず買い揃えてしまいたくなるようなグッズ
本展はグッズも充実しており、ついつい何周もしてしまいました。
ポーチに忍ばせておきたくなるようなコンパクトミラーや、本を開くたびにうっとりとしてしまうようなブックマーカーなど、絵画をモチーフにしたグッズがたくさんあります。
閉館間際は混雑が予想されますので、立ち寄られる際はお早めに!
誰でも楽しめる展覧会
絵画というと何となく一歩踏み出しにくく、知識が要るのではないかと躊躇するかもしれません。
ですが、“ホンモノに囲まれている“とういう贅沢を実感するだけでも素晴らしいことなのではないでしょうか?
「美しい」「壮大」「複雑」…など、ぜひ何かを感じに行ってください。
思わず足を止めてしまうような絵に出会えるかもしれません。
会場:国立国際美術館(大阪・中之島)
会館時間:午前9時~午後5時30分(金曜、土曜日は午後8時まで開館)
休刊日:11月30日(月)、12月14日(月)12月30日(水)〜1月2日(土)、1月18日(月)※変更になる可能性があります
公式HP:https://artexhibition.jp/london2020/7