大阪キタエリアの料理人の方をご紹介する「創り手の心〜大阪キタの料理人〜」
大阪キタエリアのナイスなお店や秀逸なお料理!
・・ではなく、その「創り手」をご紹介する企画「創り手の心~大阪キタの料理人~」
ライターを務めるのは、グルメブログ「マッハのオススメごはんですよ!」を運営しているブロガーのマッハと申します。
グルメブロガーとして、より深く、お店の魅力をお伝え出来るような記事作りを目指しておりますので、どうぞよろしくお願いします。
お初天神「肉家串八 梅田店」店長 田中 博章さん
酔っ払いで賑わうお初天神エリアには沢山のお店が軒を連ねます。一本細い道に入っていけば、そこには穴場で素敵なお店が沢山あります。
「肉家 串八」さんはこの地でオープンして18年の実力派焼肉店。
本店は西中島の老舗で、同エリアで飲み歩く人なら知らない人はいない程の名店。
僕は本店も梅田店も両方食べにいったことがあるのですが、本当に美味しい焼肉屋さんで、特別な日にはよく使わせてもらっているお店です。
今日はそんな「肉家 串八 梅田店」の店長である田中 博章さんをご紹介します。
あの漫画を読んで、料理人ってカッコイイなって。
-早速ですが、飲食業を始めたきっかけを教えてください。
飲食業を始めるきっかけは、実は「美味しんぼ」なんです。(笑)
あの漫画を読んで、料理人ってかっこいいなって思って。
それで活魚料理のお店でバイトを始めました。
魚を捌いたり、お寿司を握ったり。
バイトをしながら調理師専門学校に入学もしました。
日本料理専門のコースです!
「美味しんぼ」に憧れて調理師学校に入ったのに。みんなタバコ吸うやん!って驚きました(笑)
-海原雄山なら即刻クビにされますもんね(笑)
まあ、僕もその影響で当時はタバコ吸ってましたけどね(笑)
10年以上前にやめましたが。
調理師学校では、最初の3ヶ月くらいはずっと包丁を研がされたりしてましたね。
でもその時既に、同時並行で活魚料理のお店で働いていたので、現場で勉強してスキルを身につけていってました。
なので、あんまり調理師学校で何かを学んだっていうのはないんですよね、飲み会ばっかりしてました(笑)
調理師学校にいってよかったことは、知識とか技術よりも、友達との出会いが大きかったです!
卒業後はそのままバイトしていた活魚料理で3年間働いていたんですが、調理師専門学校時代の友人から、当時西中島にあった「肉家串八」の梅田店を作るから一緒にやろう!と誘ってもらって、今のお店を始めました。
それが、18年前になりますね。
-確かに、専門学校時代の出会いが大きいですね!!
その時の美味しいお肉を仕入れることが出来るというのは、お店の強みなのかなと思います。
-海鮮から焼肉への転身って大変だったんじゃないですか?
全然違うジャンルになるので、最初はマスター(社長)に教わりながら肉のことを勉強しました。
串八グループは現在、西中島に本店とすき焼き専門店「ミツマル」、そして梅田店の3店舗を展開していて、特に本店は40年近い老舗です。
マスターは絶対A5ランクの雌の肉しか使わないのはもちろん、肉へのこだわりがすごいんです。
おかげで今では全店の仕込みをしますし、営業も全店経験してます。
-串八さんのお肉が美味しい秘密を教えてください!
ありがとうございます(笑)
一番はA5ランクの雌の牛しか使わない。これはマスターの方針です。
あとは、銘柄はその時々の良いものを仕入れているので、特に「当店では〇〇牛を使っています」みたいには縛ってはないんです。
だって、牛って食べてみないとわからないんです。
いくらサシが入って美味しそうでも、実際に食べたら味がない・・みたいなこともあります。
○○牛だからって必ずしも美味しい訳ではないんです。アメリカ産の赤身だって美味しいものはありますしね。
その時の美味しいお肉を仕入れることが出来るというのは、お店の強みなのかなと思います。
串八の創業時代に、マスターが鶴橋にセンマイを買いに行ったら、まともに売ってもらえずに、雑巾を売りつけられたことがあるというエピソードを聞いたことがあります。(センマイは捌く前は雑巾に見えないこともない)
当時はホルモンすら、まともに仕入れることができなかったそうです。
また、まともにお肉を売ってくれる店がなくて、京都まで電車で仕入れに行ってダンボール3箱分のお肉を頑張って運んだという過去があって、相当な苦労があって今の仕入れが出来るようになったと聞きました。
そこまでの苦労話は今ではないかもしれませんが、それでも、良いお肉って仕入れるのって難しいものです。
-老舗焼肉屋さんとしては「インスタ映え」についてどうお考えでしょう?
お肉が美味しければ、ウニやイクラを乗せたり、お寿司にしたり、映えさせるかどうかってあんまり必要ないと思っています。
良い肉じゃないのにそれでごまかすのは・・でも完全に否定する訳でもないです。
映えてなお、美味しいければいいと思います。
-メニュー作りで大事にしていることってありますか?
一言で表すと、「楽しそうなメニュー」です。
ひっくり返してはイケナイ椎茸とかタタッケ(牛タタキをユッケのようにカットした料理)とか、お客様に「これなんやろ?」と思ってもらえるようなメニューです。
もちろんネーミングも含めて。
こういう小さい規模だからこそ出来るメニュー作りが大事だと思っています。
-特に自信のあるメニューはありますか?
ミスジの黄身おろし、です。
-僕も大好きです!美味しいですよね!
本店には元々、黄身おろしを使ったメニューがあったんですけど、ミスジの、柔らかさとちょうどいい脂のサシがこの料理に一番あうんじゃないかと思います。
卵黄だけじゃ濃いので大根おろしを足すことでさっぱりさせてるんです。
「美味しい」だけじゃなくて「エエ店」って思われたい。
-お店づくりで大切にされていることを教えてください。
飲食業の良いところって、美味しいものを出せばお客様が喜んでくれる、リアルタイムで結果が出るところだと思います。
特に「ええ店やな」って言ってもらえるのがいいなと。
「美味しい」はお金出せば美味しいお店なんていくらでもありますが、値段や接客、雰囲気、にモチロン味もトータルで「ええ店」って思われたいですね。
「ええ店」を作っていく上で、お客様の居心地がいいようにしていくのも大切です。
お客様に合わせて明るく話しやすい空気を作ったり、逆にシックな雰囲気を作ってみたり、その人その人にとって居心地の良い空間は何かを考えて接客をするようにしています。
特に梅田店のお客様はカップルが多くて、中には訳ありっぽいカップルも・・(笑)
より一層気配りが必要です。
全てのクオリティを下げずに3号店を作れたら良いなと。
-最後に、今後の展望を教えてください。
グループとしては、まずは串八3号店を出したいと思っています。
今の本店や梅田店と比べたときのスタッフ、料理、全てのクオリティを下げずに作れたらいいなと思っています。
出店エリアによっては、少し違った業態になるかもしれませんけどね。
最後になりましたが、串八はこれからも仕入れからこだわった上質なお肉を使った焼肉を提供し続けますので、是非一度当店へお越しください。
田中 博章
1979年1月9日生まれ。
趣味はゴルフの打ちっぱなし。
所在地:大阪府大阪市北区曽根崎2-13-5
アクセス:東梅田駅4番出口より徒歩1分
電話番号:06-6366-0029
定休日:日曜日
食べログページ:https://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27007122/
参考記事はコチラ:http://mach-no-osusume.com/2019/04/12/1-485/