国内外40館以上から貴重な作品が一挙集結!「モネ 連作の情景」
2024年2月10日~5月6日の期間、大阪中之島美術館にて開催されている「モネ 連作の情景」の内覧会に行ってきました。
印象派の代表的な画家のひとり、クロード・モネ(1840-1926)
国内外のモネの代表作約70点が一堂に会し、モネの代名詞として日本でも広く親しまれている〈積みわら〉〈睡蓮〉などをモティーフとした「連作」に焦点を当てながら、時間と光とのたゆまぬ対話を続けた画家の生涯を辿ります。
*東京展、大阪展で出品作品が一部異なります。
印象派の旗手として活動を始めるきっかけとなった、日本初公開となる人物画の大作《昼食》を中心に、印象派以前の作品もご紹介し、モネの革新的な表現手法の一つである「連作」に至る過程を追います。
印象派とは?
印象派といえばモネ。
印象派てなに?と思われる方もいらっしゃるかと思います。
印象派の作品の特徴は、同時代に取材し、移ろう光や時間の一瞬をとらえて描く。
サロンで重用されたような、神話や歴史上の出来事を描いて滑らかな画面に仕上げるのではなく、身近な光景をいきいきと明るく、筆跡が残るような自由な筆遣いで描いていきます。
色の明るさを損なわないよう彼らは「筆触分割」という技法を編み出します。
色同士を混ぜずに並置することで、観る者の知覚において混合色として認識されることに成功したとのことです。
目に映る物事の「印象」をそのままに、光や色彩を表現されています。
本展のナビゲーターは、芳根京子さん。
展覧会の音声ガイドに初挑戦!
解説ナレーターは、声優の下野紘さん。
ナビゲーター・音声ガイドを務める芳根京子さんが登壇
本展のナビゲーターの芳根京子さんが出席されました。
「音声ガイドというものを初めて挑戦させていただいたんですけど、やっぱり主役は作品なので、どうしたら邪魔にならずに知識や補足の情報をお伝えできるかなと。とにかく邪魔にならないようにということを心がけて収録させていただきました。」
芳根さんが感じたモネの魅力とは
「光や色彩も本当に美しいと思うんですけど、なんかこう、そんなわけないのに香りを感じるというか、作品によってそこの空気が違う感じがして、すごく引き込まれる感じが目だけでなく五感で楽しめる作品、画家だなと感じます。それがすごく魅力かなと思います。」
「東京展に行った方にも観ていただきたいなと思いますし、まだ来ていない方は大阪はラストチャンスになりますので是非たくさんの方に来ていただけたら嬉しいなと思います。」
是非、芳根京子さんの音声ガイドとともに素敵な時間をお楽しみください♪
それでは早速展示作品を観ていきましょう!
多彩なモティーフの連作を含む、約70点のすべてがクロード・モネ作品。
うち約10点は大阪展限定。
壮大なモネ芸術の世界を堪能したいと思います。
第1章 印象派以前のモネ
1868–69年 シュテーデル美術館 (C)Städel Museum, Frankfurt am Main
初来日の《昼食》は初期の代表作となる1点。
2mを超える大きな作品は一際目を引きます。
モネというと風景画家という印象が強い中で、珍しい人物画、室内画、静物画を第一章では展示されています。
実際に目で見ることができて感動しました。
まるで当時のモネと同じ時間を過ごしているような不思議な感覚になり、温かい気持ちに包まれます。
第2章 印象派の画家、モネ
「モネのアトリエ舟」「アトリエ舟」
移動の手段としての舟ではなく、描く為のアトリエとしての舟を考案し、それに乗ってセーヌ川流域を行ったりきたりしながら様々な風景画を描いた作品。
「アトリエ舟」は、大阪展のみの展示となっています。
第3章 テーマへの集中
「ラ・マンヌポルト(エトルタ)」
「エトルタのラ・マンヌポルト」(日本初公開)
この2点は製作年が違っていて、左は1883年、右は1886年の作品で作風がかなり変わっているのが見受けられます。
1883年の暮れに、南フランスやイタリアに旅をしてフランスの明るい太陽の元で見える景色が明るく色鮮やかなことに気がつき、自身の絵画に取り入れるという工夫を凝らして右側の作品が生まれたとのことです。
色彩のタッチが変わっていて、作品からもモネの心情が伝わってきます。
第4章 連作の画家、モネ
「ジヴェルニーの積みわら」「積みわら」「積みわら、雪の効果」
初めて描かれた連作が積みわらであると言われています。
1891年に個展で15点を連作として発表。
ここでフランスを代表する画家として名声を確率します。
同じモチーフを並べて発表のしかたは当時ありえなかったのですが、その展示を見た人達は息をのんだそう。
発表された15点のうちの1点は「積みわら、雪の効果」
冬に明るい太陽が積みわらを照らして、それが雪に映る。
雪の反射効果、光の効果が計算されて描かれています。
第5章「睡蓮」とジヴェルニーの庭
最後にガラッと空間が変わり現れる《睡蓮の部屋》
モネの連作の集大成ともいえる、ため息がでるほど美しくなんとも贅沢な空間です。
「睡蓮の池」
大画面に明るく暖かい色彩のハーモニーがゆったりと広がります。
明るい空の輝きと池を囲む掛木が水面に映り、その鏡像が池の睡蓮と溶け込むように交じり合う、右奥に柔らかい影を落とすのは、しだれ柳。
モネは集大成となる「大装飾画」の構想へと向かい始めており、本作においても観る者を壮大な世界へと誘い、包み込む。
美しい色使いにモネが描く世界に吸い込まれていきます。
モネと同じ視点でまるで同じ時間を共有してるような、時を超えてモネを知ることができ、またこのような体験ができることに大変嬉しく思います。
オリジナルグッズコーナー
出口を出たら、グッズコーナーがあります。
先ほどまで眺めていた作品が身近に感じられるのでどれも魅力的で欲しくなってしまいます。
個人的に欲しくなったのはロルバーンのポケット付きメモ。
日常的に使うもので美しいものに触れていたい!
目の保養にもなりますね♪
面白いとおもったのが"モネと楽しむ積みわらクッキー"
積みわらをイメージしたパッケージに包んだサクサク香ばしいクッキー!
クッキーは1枚ずつ個包装なので、お土産にも喜ばれますね(*^^*)
まとめ
いかがでしたか?
人気の展覧会ですので、もう行ったよ!て方もいらっしゃるかもしれませんね。
正直時間が足りないと思うほど、実際に作品を目にして写真では伝わらない魅力、広がる世界にもっともっと美術館に足を運んでアートに触れたいと思いました。
作品から溢れる柔らかくあたたかい光に、心がふわっと包みこまれる感覚が生まれました。
GWまで開催されているので期間中にまた行きたいなと思います♪
モネ 連作の情景
会期:2024年2月10日(土)~5月6日(月・休)
休館日:月曜日(2/12、4/1、15、22、29、5/6は開館)
観覧料:【当日】一般 2,500円/高大生 1,500円/小中生 500円
【前売・団体】一般 2,300円/高大生1,300円/小中生300円
開館時間:10:00~18:00(最終入場は17:30まで)
会場:大阪中之島美術館 5階展示室