「関西・大阪のこれからを担うユニーク企業特集」
大阪キタじゃーなるでは、2021年から大阪らしいユニークな発想や楽しい仕掛けで関西を盛り上げようと奮闘する企業にスポットを当てたユニーク企業を特集しています。
第30弾は、「株式会社ハンドシェイク」をご紹介します!
株式会社ハンドシェイク
物価上昇が続く今、「いつかは私も」と憧れながらも、なかなか手が届かないブランドの一つが[Hermès]ではないでしょうか?
Hermèsは1837年創業から189年、創業から約100年後の1937年に誕生したエルメスのシルクスカーフは約90年近い歴史を持ち、時代を超えて今もなお多くの人に愛され続けてきました。一方で、大切な思い出とともに保管されたまま、タンスや箱の中で眠っているスカーフも少なくありません。
近年はリユース市場そのものへの注目度も高まっており、日本国内のリユース市場は今後4兆円〜5兆円規模への成長も予測されています。
そんな中、ヴィンテージ品に新たな価値を見出す取り組みも広がりを見せています。
その中でも、あえてヴィンテージエルメススカーフに着目し、「モノの再生」と「人の再生」をテーマに活動しているのが【株式会社ハンドシェイク】です。

これまで1万点以上のヴィンテージエルメススカーフを査定し、ハイブランドだからこそ偽物や類似品も多く流通する中でも確かな知識と経験をもとに、本物の価値を見極めながら事業を展開されています。
また、単にヴィンテージ品を販売するだけではなく、そのスカーフを手に取った方が新たな一歩を踏み出すきっかけになること。
そして、モノと人、人と人とのご縁を繋いでいくことも大切にされています。
今回は実際の撮影現場にも同行し、ヴィンテージエルメス事業に込められた想いや、「モノの再生」「人の再生」をテーマに掲げる株式会社ハンドシェイクが目指す未来についてお話を伺いました。

株式会社ハンドシェイクは、大阪府羽曳野市でヴィンテージエルメススカーフ事業を中心に展開する企業です。

長年にわたりヴィンテージエルメススカーフの査定・販売に携わり、これまで1万点以上の商品を取り扱ってきました。
また、EC販売やSNS発信にも力を入れており、ヴィンテージスカーフの新たな魅力や楽しみ方を提案されています。
女性クリエイターチームとつくる、ヴィンテージエルメスの新たな魅力
株式会社ハンドシェイクでは、月に1回ほどのペースでECサイトで販売をしており、それに合わせて掲載用の撮影を都度行っています。
スタジオ内には季節感を感じさせる紫陽花が飾られ、自然光を活かした明るく温かな空間が広がっていました。店頭では魅せられない、柔らかな日の光に合わせたヴィンテージエルメススカーフの姿・・。

そして印象的だったのは、単に商品としてスカーフを撮影するのではなく、「実際に身に着けたときの姿」を大切にしていたことです。
首元や腰に巻いたアレンジはもちろん、日常の中で自然に取り入れるシーンを想定しながら撮影が進められていました。

ヴィンテージエルメスというと、高級ブランドならではの特別な存在という印象を持つ方も多いかもしれません。
しかし、撮影現場で表現されていたのは、「憧れのブランド」だけではなく、「日常の中で楽しむヴィンテージエルメス」の姿でした。
撮影中に「これ素敵ですね」「絶対に喜んでもらえそう」といった声が自然と飛び交い、撮影データを確認しながら、お客様が商品を手に取った瞬間の笑顔を想像している様子も印象的です。
そこには単に商品を販売するだけではなく、その先にいるお客様の喜びや新たな一歩を大切にしたいという想いと「モノの再生」を通じて その先にいる人の心まで豊かにしたい——。
そんな株式会社ハンドシェイクの理念が、撮影現場の空気感からも伝わってくるようでした。
人と人、人とものをつなぐ。株式会社ハンドシェイクが目指す未来

株式会社ハンドシェイク代表・池田 貴美子氏
ここからは、ヴィンテージエルメススカーフを通じて「モノの再生・人の再生」に取り組む株式会社ハンドシェイク代表・池田 貴美子氏に、事業に込めた想いや今後の展望についてお話を伺いました。
「これだ」と震えた瞬間。ヴィンテージエルメスが仕事になった日
⸻ヴィンテージエルメススカーフ事業に出会った時、「これだ」と震えるほどの衝撃を受けたとお話しされていましたが、そもそもエルメスとの出会いや、この事業に強く惹かれたきっかけについて教えてください。
(池田代表)最初はもともと転勤族だったこともあり、趣味でフラダンスをしていた時期があったんです。その流れでハワイが好きになり、ある日、ハワイをモチーフにしたエルメススカーフに出会いました。
ヤシの木やフラダンサーが描かれたその一枚をどうしても手に入れたくて探し続けたことが、エルメススカーフとの最初の出会いです。
その後、ヴィンテージ市場について調べる中で、本物と模倣品の違いや、査定する人によって価値の評価が大きく変わる現実も知り、実際に複数の店舗を回る中で、「この価値を正しく見極められる人が必要なんだ」と感じたことが、真贋や査定について本格的に学ぶきっかけになりました。
一方で、それまで私はキャンドル制作など様々な事業にも挑戦していました。一つの商品を生み出し、ブランドとして育てていく難しさや苦労も経験したからこそ、90年近い歴史の中で世界中の人々を魅了し続けているエルメスというブランドの凄さを、より強く実感したんです!
そして、自分自身が心から価値を感じているものを、本当に必要としている方へ届ける——。過去の経験や好きという気持ち、学んできた知識が一本の線としてつながった瞬間に、「これだ」と確信しました。

今でもその時のことは覚えていて、例えるならば "稲妻が走ったような感覚" で、身体が震えるほどの衝撃でした。
タンスの肥やしを終わらせたい。「ものの再生」に込めた想い
⸻SNSでの発信や実際のお客様とのやり取りの中で、特に印象に残っているエピソードや、お客様から寄せられる反応について教えてください。
(池田代表)お客様からよくいただくのは、「良いものだと分かっているけれど、どう使えばいいか分からない」「大切だからこそタンスの肥やしになっている」というお声です。
エルメスというブランドに憧れはあるものの、自分の日常には取り入れにくいと感じている方も少なくありません。だからこそ私は、お客様とエルメスの距離を縮める橋渡し役になりたいと思っています!
⸻なるほど・・!Instagramなどの発信を拝見していると、「高級品だからこそ使ってほしい」という想いがとても伝わってきます。実は私自身も、エルメスというブランドに対して憧れや敬意がある一方で、「本当に私に似合うのだろうか」という少し距離のある存在として感じていましたが、今回初めて実際にスカーフを巻かせていただき、鏡を見た瞬間に気持ちまで華やかになるような感覚を体験しました!

(池田代表)そうなんです!実際にInstagramのDMでスタイリングのご相談をいただくことも多く、購入いただいたスカーフだけではなく、「以前購入したけれど使えていない」というスカーフについてご相談を受けることもあり、そんな時にはZoomで実際にお話をしながら、巻き方やコーディネートのご提案をさせていただいたこともありました。
お客様と会話を重ねる中で、「似合わないと思っていた理由」や「使えないと思い込んでいた理由」が見えてくることがありますが、その違和感を一つひとつ解消していくことで、「明日から使ってみます」「こんな使い方があるなんて知りませんでした」と喜んでいただける瞬間はとても嬉しいですね!
エルメスは飾っておくだけでも美しいものですが、本来は身にまとい、日常の中で楽しんでこそ魅力が広がるものだからこそ タンスの中で眠っているスカーフを再び輝かせるお手伝いを、これからも続けていきたいと思っています。

「私なんか」をなくしたい。ヴィンテージエルメスの先にある人の再生
SNSでの発信や撮影現場を拝見していても、「ものの再生」という言葉をとても大切にされていることが伝わってきました。
⸻お話を伺う中でも、単にヴィンテージエルメスを販売するということではなく、その先にある想いや価値を大切にされていることが印象的です。そんな池田様が考える「ものの再生」とはどのようなものなのでしょうか?
(池田代表)私にとって「モノの再生」は、単に古いものを再び使える状態にするという意味ではありません。
例えばこのエルメスのスカーフは40年以上前のものですが、今なお美しく 多くの方を魅了する力があります。それなのに、タンスの中にしまわれたままになっていることも少なくありません・・。

私はそれを見るたびに、「まだまだ輝けるのにもったいない!」と感じると共に、それはどこか過去の自分とも重なる部分があります。
転勤や環境の変化、様々な経験をする中で、自分の力を発揮できないと感じたり、自信を失ったりした時期もあり、[本当はまだできることがあるのに、活躍する場所がない。]という感覚を持ったことが何度もあったんです。
だからこそ、タンスの中で眠るスカーフを見ると、どこか過去の自分を見ているような気持ちになることがあります。価値がなくなったのではなく "活躍する場所がない" だけで それは人も、モノも同じだと思っています。
だから私は、その価値を必要としている人に繋ぎたい・・!!それが私にとっての「モノの再生」であり、その先には「人の再生」があると思っています。
「人と人」「人とモノ」の繋がりの先に広がる力強い未来を目指す為に
⸻最後に、女性支援という観点だけでなく、株式会社ハンドシェイクとして今後どのような未来を目指されているのでしょうか。
(池田代表)株式会社ハンドシェイクという社名には、「人と人」「人とモノ」をつなぎ、その先にある幸せや喜びを広げていきたいという想いを込めています。

ブランドリユース市場は今後さらに拡大すると言われており、これまでリユースに対して持たれていたイメージや偏見も少しずつ変わってきていますが、私は 単に商品を販売するだけではなく、【ブランドに込められた価値や歴史への敬意を持ちながら、その魅力を伝えられる人を増やしていきたい】と思っています。
今後はスクール事業なども通じて、ブランドリユースという仕事を新しいライフワークや働き方の選択肢として伝えていきたいです!
⸻それは素晴らしいですね!今はオンラインで全国と繋がれる時代ですし、今回のスクールやブランドリユース事業をきっかけに、関西や関東、さらには全国へと新しい働き方やつながりが広がっていく可能性もありますよね!女性がさらに力強く輝ける場所や選択肢が増えていく未来だと思います!
(池田代表)本当にそうなれば嬉しいですね。それが私の理想としている未来です!
現在もカメラマンや販売担当、クリエイターなど様々な方とチームで活動していますが、今後も多様なスキルを持つ方々とつながりながら、ハンドシェイクの輪を広げていきたいですね!
まとめ

いかがでしたか?
ヴィンテージエルメススカーフのリユースを通じて届けたいもの——。
それは単なるファッションやブランドとしての価値だけではなく、「私なんか」と自分の可能性に蓋をしてしまう人の背中をそっと押し、「私だからこそ!」と心を前向きに輝かせるきっかけなのだと、今回の取材を通じて強く感じました。
物の再生。そして 人の再生。
株式会社ハンドシェイクが目指しているのは、ヴィンテージエルメススカーフを販売することだけではなく、人と人、人と物をつなぎながら、新たな一歩を応援する温かな循環を生み出していくことなのかもしれません。
ブランドへの敬意を大切にしながら、一枚一枚のスカーフに込められた歴史や想いを次の持ち主へと繋ぎ、そのスカーフを手にした方が、自分らしく前を向くきっかけを受け取る。
そんな「つながり」の連鎖こそが、株式会社ハンドシェイクが大切にしている価値なのだと感じました。

今回ご紹介したヴィンテージエルメススカーフや活動内容について気になった方は、ぜひECショップやSNSもチェックしてみてください。
きっと、あなただけの特別な一枚との出会いが待っているかもしれません。


